最後の運動会は感情のジェットコースター

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chika

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36歳/ピアノ講師16年目/コミュ障/2児の母/11年前に楽器店のピアノ講師から、夢だった【個人ピアノ教室の先生】に。全ての関係者様との出会いとお付き合いに大感謝!
R4年に乳がん発覚。癌サバイバー

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こども園生活最後の運動会は、結論から言うと【期待▶︎絶望▶︎発見▶︎安定(イマココ)】な 家 族 が大成長した運動会になった

当日は晴天でもなく雨が降るもなく、ちょうどいい曇りの天気だった

時間に余裕を持って登園・・・できたら良かったが、相変わらずのギリギリ登園

門のところではご機嫌に写真を撮っていた息子は、教室に入るなりイヤイヤを発動

ここ数ヶ月、ずっとこうだった

何がそんなに嫌なのか、園に行くのをすごく嫌がりだしたのだった

親的な予想は運動会の練習が増えた事により、遊び時間が減ったり、自分のペースで行動できない時間が増えたことによるストレスなんじゃないかと思っている

そもそも年長になってから学校に向けての練習の雰囲気をヒシヒシと感じていたので、そこからのストレスが限界に達していたのかもしれない

まぁそれらはあくまでも私達の想像だから断定はできないけど、多分そんな感じ(本人が話してくれたらわかりやすいんだけど、なんせお喋りも自分の気持ちを伝えるのもまだまだ練習中)

それでも、それでも、当日の雰囲気でなんとかなるやろ!多少なりともシャキッとするやろ!!と家族は【期待】していた

どうせできないって思うより、できる!頑張れる!って信じてあげたいじゃんね

ギャーギャー騒ぐ息子を先生に預け、家族は園庭に座った

昨年の運動会での姿は、家族の想像を遥かに上回って200倍良かったから、今回の【期待】は大きく大きく膨らんでいた

そんな事とはつゆ知らず、当の本人は最初から最後まで最悪のコンディションだった

種目と種目の間はずーっとゴネているし、全然切り替わるそぶりがない

先生たちも家族もだんだん苦い雰囲気に。

1人競技は楽しそうにルートを走っていて可愛かった、可愛いしかなかった

順位とか一生懸命とかは置いておいて、最後まで頑張ってる姿が本当に愛おしかった

問題は団体行動、そう・・・お遊戯とリレーだった・・・

お遊戯▶︎おちゃらけモード発動!演技中、息子は先生のマネを始めた!

リレー▶︎コースを大幅に脱線!チームに大打撃!!

・なんてこった

・がっっっかり

・他の子に迷惑かけて恥ずかしい

・真面目にやってできないならまだしも、ちゃけってふざけるなんて最悪

普段息子に対して特別な目で見ることがほぼない家族も、こんなあからさまに比べられる場に放り出され現実を突きつけられると、流石に家族は【絶望】した

夫は恥ずかしくてカメラをずっと構えたまま顔を隠す(のちに聞いた話による

娘は正義感が強いのでなぜ真面目に頑張らないのかに大怒り

私は周りの人に迷惑をかけてしまった・・・と穴があったら入りたい状態

今までになかった感情、息子に対して【恥ずかしい】が芽生えた瞬間だった

運動会終了後は、やり切った感がすごい息子になんとか笑顔を貼り付けて褒める私の横から正義感を振りかざして食ってかかる娘を横目に呆然とする夫の図

そそくさと帰ってとりあえずお腹いっぱいご飯を食べて、ようやく落ち着いた

娘はしばらく数日は怒っていて大変だった

夫はコンディションが悪かったからなーしか言わない

私は自分の気持ちを収める間もなく娘を宥める日々が続いた

終わった事をぐちぐちネチネチ思うのは性に合わないのでさっさと切り替えられるタイプのはずなのに、今回のことは全然消化できずにしばらくどーよーー〜んとした感情が住っていた

療育で「運動会どうでしたか?」の質問に対しては「家族が打ちのめされた運動会になりました。」と答え、さすが先生は何かを察してくださり、後日、療育先生とお話をする機会を設けてもらい運動会での出来事を話すことになった

話し合いの日、赤裸々に内なる感情を明かし、夫は顔を出せないくらい恥ずかしかったと白状した(なんで私にすぐ言わへんねん!!

先生のお話を要約すると、

「昨年は、右にナラエ!しかできなかった息子が、今年はこんな事をしたら面白いだろう!やってやろう!!と自我と心が成長した証」

「今の姿だけ見るんじゃなくて、今までの姿はもちろん、大人になった時の息子くんの姿を想像してほしい。どんな大人になって欲しいのか」

そんな見方があるのだと、新しい【発見】をしたのと同時に、自分自身が恥ずかしくなった

だって息子にはずっと前から【人の目を気にせず、明るく、元気に、天真爛漫で、人に愛される息子になってほしい。】と思っていたから

それって・・・運動会の姿そのままじゃん

実は自分が恥ずかしくて運動会の終了直後に、先生と引っ張って行ってくれたお友達に謝って歩いていた

先生は「嫌だったろうに、あそこまで頑張ってくれましたよ!」と言ってくれたし、お友達の方はなーーーーんにも気にせず何言ってんだこの人状態だったし、他の親さんからは頑張ってたよね!と言われていたのを思い出して、泣きそうになった

何言ってんだ自分・・・矛盾してんじゃん・・・

周りはそう言ってくれて何にも気にしてないのに、私が勝手に恥ずかしがって気に病んでるなんて・・・

息子に申し訳なさが溢れかえって爆発した

【どんな大人になって欲しいか。ゴールを家族で決めて置くといいよ】

療育先生のこの一言にすーっと心が救われ、それを娘にも伝え、家族一同【安定】した

と、園最後の運動会はとんでもない財産を私たちにくれた

ゴールを決めると最終的にそこにいけばいい話なるので、道中の寄り道(問題)があまり気にならなくなった

でも、いくら「天真爛漫に生きよ!!」と言っても最低限のマナーや常識は覚えて行かないといけないから、まだまだ課題だらけだけ

本当に息子って息子って・・・可愛いのよ

これからまだまだいろんな課題が出てくるんだろうな

私が生きているうちにいっぱい問題起こって家族で話し合って、助け合っていけたらいいな

1番頼れた母はもういないけど、私は1人じゃないし、何かあったらまたプロに相談しよう

とりあえず次は・・・発表会が待ってるぞー!!!!!がんばれ息子ー!!!!

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